コラム

【実録】学生株式投資家が、コロナショックで100万円を失った話。暴落時の本当の敵は自分自身。

【実録】学生株式投資家が、コロナショックで100万円を失った話。暴落の本当の敵は自分自身という事

皆さんこんにちは、学生で投資活動を行っているR(@R_asset20)と言います。

結論から話します。株式投資で、およそ100万円のドローダウンを経験しました。はっきり言ってかなり不服であり、驚きもあり、悔しい結果であります。

学生にとって100万円という金額は大金です(学生じゃなくても大金だと思いますが、安定的な収入がない自分にとってはかなりインパクトのある数字でした…)。それをたったの2ヶ月あまりで失ってしまう話を、今から書き綴ろうと思います。僕が経験したことは、僕にしか書けないと感じたので。

この話は僕自身が経験したコロナウイルスによって発生した暴落である「コロナショック(現在進行形)」で起こってしまった状況と、その状況に対して自分がとった行動、僕が当時思っていた事などを思い出し、反省するための記録として残しておこうと思います。

これから投資をする人にとって利益を与える記事となるかは分かりませんが、少なくとも損失を出さない行動を取れる様な参考にはなると思っています。

自身の背景について

まず知らない人も多いと思いますので、僕のバックグラウンドを簡単に説明しておきます。

Rのプロフィール

  • 首都圏在住の大学生
  • 貯蓄のうち余剰金を株式投資に移動(100万円)
  • 株を初めて半年程度(2019年7月末〜開始)

株口座の資金はバイトやWEB広告等の利益をコツコツ貯金してきたものから来ていますので非常に大切です。また、現在株を初めておよそ半年程度が経過しました。

2020年1月初旬までは、市況が良かった事に加え、ビギナーズラックによる銘柄選定の運を使いこなし、1月中旬には自身の株口座資産最高値を記録しました。

この最高値更新時にはゲーセク銘柄である(3739)コムシードに一点張りをしていたため、その銘柄の急騰相場の頂点(年初来最高値)が自身の資産のピークとなりました。

コムシードでダブバガー達成
コムシードは初ダブルバガーを達成した感慨深い銘柄でもある…。

当時の最高資産のキャプチャが無かったので曖昧となりますが、コムシードの評価額でほぼ100万円近くいっていたので、100+50万(半分キャッシュポジション)=150万円程度だったかと思います。年初来で既に+30~40%行き来してる状態でした。

当時の自分は材料待ちで保有していたので、目標時価総額まで到達するまで下げても売らないつもりでした。

これが後に-100万円の損失を発生させる、入り口となる事も知らずに…。

コロナショック前に超大打撃を受ける

このピークから100万円のドローダウンを経験していく訳なのですが、ここで1つ教訓があります。

含み益が大きくある内は気を抜くとやられる

という事です。まさに上の画像の様に+100%超えという未知の領域をたったの数ヶ月で経験し、「あれ、株ってもしかして簡単なのでは?」という錯覚に陥ってしまいます。

客観的に見れば、コムシードの株価が急落することは予想できていました。当時も多少は予測していました。しかし、板が薄い、浮動株が少ない故にその後予想以上に急落し、1600円台→1000円台に一気に急落しました。

当時600株保有していたのでおよそ30万円分の評価額の減少を体感する事になりますが、この時も含み益で数十%とれていたので、手放す所か、ここから株価が上昇することを想定して買い増しを行っていました。(1100円あたりの株価でNISAで買い増しを行っていました)

詳しくはこちらの記事でも記載しています↓

https://twitter.com/R_asset20/status/1220164301505171456

↑まだ含み益があるので、余裕こいてますね笑

含み益が大きい銘柄を保有しているというのは非常に気持ちがうわつくもので、まだ上昇するだろうと予測していた場合ポジティブに相場をとらえる様になってしまいます。メタ視点が抜けてしまうのです。

そしてこの時は、ここが完全なる底打ちと感じ、「下落するケース」を強く想定していなかった事も反省点の1つです。

このケースを予測していないと何が起こるかというと、急落が来た時にすぐに行動できないというデメリットが発生してしまいます。

当時コムシードにはアイドル思惑が材料としてあり、坂系アイドルとのコラボレーションを発表するのではないかという期待で株価が吊り上がっている状態でした。

その後、アイドル事業第一弾として「ボイメン」のファンアプリが発表されます。そこでマーケットの期待と相反したために、一気に売られる展開となりました。

実はこの発表があった時少しヒヤっとしたのですが、最悪のケースをなるべく想定しない様に頭が働いていたみたいで、急落後少し経ってから「あ、これは逆らっちゃいけないやつだ」と感じ、かなり下の方で手放す結果となりました。

また、手放した次の日が決算発表との事もあって、決算でさらに下げる可能性を想定して持ち越しをしませんでした。タイミング的にも悪かった訳です…。

さらに、決算時期だったという事もあり、何事も経験だと、決算跨ぎもいくつか実行してみたというのも資産減少の理由の1つです。うち1つ、ロット多めで勝負してしまったため結果的に大幅に資産を減少させてしまいました。(コムシードに関しては現在も期待値の高い銘柄だと思っています)

デイトレードを行い少しづつ利益を出せていたものの、この当時コロナウイルスによる不安がマーケットを襲い、マスク関連等に資金が集中した結果なかなかパフォーマンスも上がらず。かなり先回りして取引しないと、マイナスになってしまう難しい相場だったのを記憶しています。

そんなこんなで2月末の損益は大幅にマイナスという結果となり、年初来-30%を超えるパフォーマンスまで低下してしまいました。

当時の詳しい状況説明に関する記事はこちら↓

ついに資産も2桁へ突入し、2月末にはおよそ「71万円」と資産が大幅に減少しました。

この時点で既にピークからのドローダウンが79万円となってしまっていました…。個別株のダメージがかなり大きいですが、この時期からすでにコロナ相場は始まっています。

その後、歴史的な日経の暴落が発生し、さらに資産を減少させてしまいます。

ポジション解消したものの、無駄なデイトレードで消耗

上記で説明した個別株の急落による、資産減少のダメージを受けていたので、実は日経暴落前にポジションはあまり持っていませんでした。

これ功を正し、2/28までの第1波目の暴落をある程度避ける事ができました。

そして、その後は持ち越し銘柄をほとんど持たず、相場が不安定かつ他に投資したい銘柄も無かったため、基本ポジションを持たず毎日相場を監視していました(これは英断)。

しかし、ノンポジの3月初旬〜中旬にかけて、大きく資産が減少しています。

何故でしょうか。この時期については非常に反省点があるため、しっかりと振り返っておこうと思います。

不安定な相場でのデイトレードは非常に危険

なんとなく長期でこの相場を持ち越すというのは危ない匂いがしていたので、いわゆる「デイトレード」等をして短期的に資金が集まる銘柄・セクターでポジションを入れ替えようと考えていました。

特定の銘柄に集中的に資金が集まり、特買い・特売りの連発、そして日経平均の動きもかなり変則的で、上がったと思えば次の日大きく下がり、そこで損切ったら次の日上がる、という様な地獄の「往復ビンタ相場」が継続して現れました。

毎日の様にTwitterでは「今日が底なのでは、、、?」と言った様なツイートが流れ、そのような情報に振り回された投資家さんも数多くいるかと思います。

唯一言えるのは底は誰にもわからないという事です。信じて良いのは自分の直感(これも機能する事は少ないと思いますが、人の意見より自分で考える事が大切)とチャートの動きだけです。

不安定な相場では自分の予測外の方向へと大きく動く場合があります。特に資金が集まってる特定の銘柄やセクターの動きは異常でした。

しかし、「持ち越さなければ損失がそれ以上に膨らむ事はない」と考えていたので、少額の損失を毎日の様に出しながら「いつか取り返せる」とどこかで思っていたのでしょう、トレードを継続して行っていました。

そもそも、損失を連続して出している時点でマーケット自体を俯瞰して見れていないという事に気づくべきでした。。。

パニック時は自分の状況を客観視できない

この時既にドローダウンが継続して起こり、「資産が減少し続けている」という焦りが自分の中にはっきりとありました。

また、相場が不安定なため、特定の銘柄やセクターがいくつもS高する様子を見ていたので、1つその銘柄に乗れればかなりの利益が狙えるのでは…という邪な考えが常に頭の中にあった様な気がします。

ここで1つ学んだのが、資産を減らし続ける・あるいは資産が大きく減少してショックを受けた時は、一度相場から離れた方が良いという事です。(自分の場合はコムシードの損失が影響した部分もある)

特にこの様な下落相場では値動きが激しいため、さらに損失を拡大させてしまう可能性があります。

頭では分かっていても、行動を一致させる事はかなり難しいです。自分も絶対にやらないだろうなと思っていたことを、振り返っている今ではやっていた事になっていますから、恐ろしい話です。

すなわち、当時は損失を取り返そうと躍起になり、パニックに陥っていた事が考えられます。そしてこの「損失を取り返そう」と考える事は非常に愚かであり、考えてはいけない事です。自身の資産の損益は、相場に全く関係ありません。

パニック状態になると、なんでもかんでも特に考えずにエントリーをしてしまい、少額で損切り、少額で損切りを繰り返す結果大きな損失へと繋がります。

信用取引は相場安定時に使う事

また、「損失を取り戻そう」という思いが強いとレバレッジをかけた取引を使って一気に損失を取り返そうとします。これが非常に危険です。

自分も(追証の危険性を考えて)持ち越しはしなかったものの、信用取引を用いてデイトレードをする機会が何度かありました。しかし、基本的に負けてしまいます。

なぜなら、信用取引を使う際は「大きな利益を獲得する」ことを目的としてエントリーしているはずで、多少の利益では利益確定させることを多くの人がしないからです。

予想と逆へ行った時は、損失が拡大しますが、この時の心理状態としては「少しでもいいから戻して欲しい」という気持ちになってしまいます。

その思いは相場に全く影響せず、さらに損失が拡大してから損切りをする、こういったケースが多いと思います。実際に僕も経験しましたので気持ちがものすごくわかります。

このように文章で読むと「自分は絶対にしない」と考えていることでしょう。僕もそうでした。

しかし、同じ状況であれば必ずやってしまいます。これは警告です。絶対に同じ様なことをして欲しくありません。

信用取引は便利な仕組みですが、その取引動機に「取り戻そう」という気持ちがあった場合は絶対に使わないでください。そして、使うとしたら必ず相場が安定している時か、機会的な損切りラインを浅目に設定しておきましょう。

僕自身信用取引を使って利益を得た事は比率的にも小さいです。相当自信のあるとき、あらゆるケースを想定した時に使う事にします。

https://twitter.com/R_asset20/status/1234644256528056321

一度頭では分かっていても、その後何度か同様の失敗を重ねて今に至ります。そして損失を膨らませてようやく、ようやくその愚かさに気づく事ができました。最低ラインは約51万円まで、投資金額を減少させる事となった出来事でした。ピークから約100万円の「ドローダウン」がようやくここで終結することとなりました。

暴落時にはキャッシュポジション(現金比率)を増やしておく事が大事とよく言われますが、キャッシュポジションがあるからこそ無駄なエントリーやロットが大きめの信用取引を行い、損失を膨らませてしまうという危険性があることも認識しました。

素直に相場から離れ、何もしないという事が最もシンプルで難しい行動となります(リバウンド狙いを我慢できずに余計にポジションを持ったりする)。

運用金額が少額なのが不幸中の幸いで、これがもっと大きい金額だったらと鳥肌が立ちます。自身の運用している資産で経験する事によって、大きな学びとなりました。

同じ様な過ちを犯さないために

その後気持ちを改めて、本当に自分が納得する銘柄だけに集中して中〜長期的に有望なものを買う事にしています。オール現物取引です。

同じ様な過ちを犯さないために、そして忘れないために本記事を作成いたしました。暴落はいつ来るかわかりません。ほんの些細な事が積み重なり、大きな急落に繋がります。

そして自身の心理状態も資産の増減にかなり影響する事を忘れない様にしましょう。

暴落相場でやっておくと良い事

  • ポジションを持っている時はあらゆるケースを想定し、ルールに沿って行動する。
  • 「損失を取り戻そう」という感情がある時は素直に相場から離れる
  • (短期目線でエントリーしたものに限り)利確が出ている時はタイミングをできるだけ早め、利益を確定させる
  • 自分の資金範疇を超えたロットでの信用取引を控える
  • 自分の取引を信用できる誰かに見てもらうのも良いかも(心理状態の客観視)

投資経験が浅い人程、僕と同じ様な事をしでかしてしまう可能性があります。自身で経験して学ぶのも良いですが、無駄な損失を出してしまう前に是非僕の話を参考にしていただければと思います。

暴落時の本当の敵は相場ではなく、自分自身の心理状態・行動です。

これらがしっかりと客観視出来ていれば、資産を守る事に繋がります。

まっさらな投資初心者よりも、株式投資を少し勉強した位の頃合いに、油断してこういった事が起こる事を胸に刻んでおきます。二番底をつける可能性もまだ残っていますので、安心するのもまだ早いですが。

退場という最悪の事態は避ける事ができたので、引き続き株式取引は続けて行こうと思います!そして、一刻も早いコロナウイルスの終息を願います。

今回の反省内容は、暴落相場にかかわらず、全ての相場においても通用する話かと思います。しかし、自分が実際に大きなドローダウンを経験してしまうとは夢にも思っていませんでした。

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Twitterで色んな方からメッセージを頂きました!ありがとうございました!

かぶとーきょーさん、DAIBOUCHOUさんからも引用して頂きました…

みなさん、引用・RTありがとうございました!

https://twitter.com/tonton_ebi_kabu/status/1243742445369577477

決算をみてしっかり投資できるように、簿記の学習もしようと思います。

POSTED COMMENT

  1. kumaler より:

    こんにちは。
    非常に良い経験をされましたね。
    精神的にも大変だったとはおもいますが。

    この資金規模のうちにこの強烈な失敗体験をできたのはある意味すごい幸運だったと思います。

    そして何よりも他の初心者さんたちのために、この体験を公表、共有されたことは素晴らしいです。

    ただ一つだけ。
    この体験から有用な教訓をいくつも得られたでしょうが、「利益確定のタイミングを早める」という一点だけが気になりました。
    ここだけ誤った教訓を導き出してしまっておられるように感じてしまいました。

    損小利大、なんて言葉もあるように利益確定は焦らず、目一杯伸ばす一方でロスカットを意識して早く確実に、というのが基本だと自分は考えています。
    そこを焦ってしまうと、なかなか運用成績が出なくなってしまうのではないかと。。。

    しっかり休養をとり、今回の体験を見つめ直しつつ、バイト等で資金力の回復、充実につとめて、また復活されることを期待しております。

    • R より:

      kumaler様、コメントありがとうございます。
      記事公開後、結構反響を頂いて驚いています。様々な返信を色んな方から頂き、それもまた学びになっております。

      利益を大きく伸ばすにはある程度の握力が必要なのは僕もそう思っていて、まさにその通りだと思います。

      文書で前提が抜けていましたが、短期目線でエントリーした銘柄のタイミングの事をイメージしておりました。長期目線でエントリーした銘柄は、確実に売る理由がない限りしっかり保有して利を伸ばすことを意識すべきですね。

      自分にとっては大きな金額の損失だったので、非常に良い体験になりました。先人の方の言葉を胸に刻み、次の段階へ進みたいと思います!

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