コラム

【大損を避ける】個人投資家がやりがちな「損切りをしない」という失敗と、損切りとの向き合い方について

損切りとの向き合い方について

株式投資で損切りをするという行為は、あまりしたくないものです。しかし、同時に必要な行動でもあります。

損切りとの向き合い方は常に投資家の間で話題になりますが、株式投資を始めたばかりの投資家は「いつ損切りをすれば良いのか分からない」「損切りせずに待っていれば、いつか含み益になるのではないか」と思う人もいると思います。

損切りは判断を誤ると、大損を抱えてしまう可能性があります。損切りをするのに適切なタイミングを正確に予測する事は不可能ですが、状況に合わせて臨機応変に変えていく必要があるのは確かです。

今回は「損切り」をテーマに記事を執筆していこうと思います。

損切りとは

損切りとは、投資家が損失を抱えている状態で保有している株式等を売却して損失を確定させることです。

購入した株式の株価が下落して、その後の回復が当面見込めないと判断できる場合、損切りが有効と考えられています。

損切りのタイミングは銘柄の状況や、自身の資産状況・心理状態に合わせて、変化させる必要があります。

株式投資の世界においては、この損切りが的確に、迅速にできるかどうかが勝敗の分かれ目を生み出す1つの要因です。

損切りは株の上達に必要な必須の行動

損切りをしてしまう時、自分は株が下手だなと思ったりする事があると思いますが、それは違います。それとは真逆で、損切りをすればするほど学ぶ機会が与えられていると考えるのが適切です。

勿論、損切りの回数は少ない方が良いのですが、損切りをする際は必ずその機会を次に活かさなければなりません。

損切りを行う理由としては「損失の拡大を防ぐ」「含み損期間の投資機会の損失を防ぐ」「精神の安定を保つ」等が挙げられます。これらは全て重要な要因であり、この損切りをするかしないかの判断を如何に早くできるかによって、多額の損失(将来得られるはずだった利益の機会損失も含めて)を防ぐ事が可能です。

含み損を抱える事がダメな理由は以下の様な事柄が挙げられます

  • 含み損による資産減少で焦ってしまう・ストレスが溜まる
  • 焦りによってそれ以降の投資判断が鈍る・取引に支障が出る
  • 投資機会の損失を受けてしまう
  • 株価が再び上昇するという保証が無い

特定の期間で株価が戻る可能性が極めて高い場合は、含み損を抱えたまま株を保有し続ける方法も有効ですが、それ以外の場合は損切りをした方が良いケースが大半です。

大切なのは、株価が下落/上昇した要因を振り返る事で次の取引につなげる事です。そういう意味で、損切りを行っただけ株式投資の技術は向上します。

損切りという行動をしないために

そもそも、損切りの回数は少ないに越したことはありません。これが理想ですが、なかなか思った通りにいかないことがほとんどです。

しかしながら損切りという行動をしない様にするために、ある程度工夫することは可能です。この項目では、一般的に知られている損失を抱えない様にする方法を紹介していきます。

下落途中の銘柄は拾わない

このルールはかなり有名ですが、業績が良くても売られる株というものは存在します。その様な銘柄はどこまで売られるのか想定することは難しい為、一度下げ止まりをみて反転したところを拾うのが良いでしょう。

出典:SBI証券 – (3990)UUUM

こちらは(3990)UUUMの株式2年週足チャートです。企業の業績自体は前年度比で成長しており業績は好調ですが、その先の成長性が見られない事から決算日を境目に一気に株価が下落してしまいました。

1日目でかなり下げたのですが、そこを押し目として拾った投資家がいた場合、現在多額の損失を被っている事でしょう。UUUMの株価はその後もジリジリと下落を続け、どこで下げ止まるかが分からない状態になっています。

チャート的にはそろそろ反転しそうですが、その後株価が上昇する保証もなければ、さらに下落してしまう可能性もあります。

この様に、下落中の銘柄は時間をおいて様子を見るのが最善の選択肢と言えるでしょう。

落ちるナイフを拾うのはかなり危険な行為という事が理解できます。

上昇しすぎた銘柄は買わない

逆に、上昇しすぎている銘柄についても注意が必要です。そういった銘柄は基本的に業績が良いパターンと、思惑で株価が上昇している2パターンのケースに分かれます。

出典:SBI証券 – (2127)日本M&Aセンター

こちら(2127)日本M&Aセンターの1年日足チャートです。直近の株価が大きく下落しているのが確認できます。

こちらは好業績で材料出尽くしによって、大きく下落したパターンです株価も直近で上場来最高値を更新しており、その反動が顕著に現れてしまったケースと言えるでしょう。

このように、株価がつり上がってる銘柄では下げ材料が出た時に予想以上に一気に下落する可能性が高いです。日本M&Aセンターの場合は業績が良いので、幸い株価は元の位置に戻ってきています。

出典:SBI証券 – (3604)川本産業

こちらは川本産業の3ヶ月日足チャートです。株価は短期間の間に10倍と、あり得ない程相場が加熱して株価が急騰しました。ガーゼなど医療用衛生材料最大手の企業ですが、年始のコロナウイルスの不安・マスク不足から資金がこの銘柄に集まった完全なる思惑相場です。

4000円をタッチしたこの銘柄ですが、そこから一気にストップ安の連続です。一番天井で買ってしまった人が現在も株を保有していた場合、たったの4日で資金が半分になってしまっているはずです。

上昇しすぎた銘柄はこれらのように、反動が大きいという事を念頭に置き、これまでの値動きからそこが本当に買いのポイントなのか精査する事が必要です。

決算跨ぎは避ける

企業が決算を終えた後は、株価が一気に動く可能性が高く、市場の期待より好業績なら株価は急騰し、そうで無い場合は株価が急落します。

すなわち、前者を当てる事で一気に資産が増えるチャンスがある一方で、後者のケースに当てはまれば一気に資産を失ってしまう可能性もあります。このことから決算跨ぎはよく「決算ギャンブル」とも呼ばれます。

僕自身も2020年1月は決算跨ぎをいくつかチャレンジしましたが、自分の予想を当てることはかなり難しいです。さらに言えば、好業績であると予想してその通りだったとしても、その期待が既に織り込まれていた場合株価は逆に下落します。

決算跨ぎは確かに当たれば資産を一気に増やす事ができる面白みもある一方で、投機的な面が強く、下値リスクが限られている場合や絶対に自信のある場合以外は避けた方が良さそうです。

損切りラインの目安

損切りラインを決めるに当たっては「機械的に数値を設定する方法」と「定性的な部分も考慮した方法」の2つが存在します。

機械的に設定する方法

機械的に設定する方法とは、例えば株を購入した地点から何%下落したら売ると決める方法です。

すなわち、機械的に下値ラインを設定してそれの通りに取引する方法です。僕自身も昔この方法を使っていました。

この方法のメリットとしては設定したライン以下に資産が減少することは無いという事です。確実に自身の資産を守る事ができます。

資産を守る行動は非常に大切で、株式市場で生き残るために必要な手段の1つです。

設定目安ラインは-5~7%程度ですが、銘柄によって上下しやすいものもあるので、この数値は銘柄に合わせて変えるのがオススメです。逆指値注文を使えば、自分の意思に関係なくルール通りに損切りを行う事が可能です。

しかしこの方法にはデメリットがあり、大口の売りに対して対応できません。大口が得ると大きく下落してしまい、それが一時的な下落だった場合、ルールに基づいて売ってしまった後に再度上昇してしまうという銘柄も存在します。

このデメリットを避けるためには、上の様な定性的な部分も考慮しなければなりません。

定性的な部分も考慮した方法

こちらの方法は、ある程度の下落は許容する方法であり、その下落が何を要因に下落したかによって損切りをするかしないかを総合的に判断します。

例えば、IR(適時開示)等の材料が出た場合に大きく下落した場合、それは悪材料であると考える事ができるので迅速に損切りを行った方が良いです。

対して、材料が何も出ていない時期に下落した銘柄は「下落トレンドにある」「大口の利益確定売り」の2種に分かれます。後者だった場合、売る必要はなく、今後も上昇が期待できるのであれば損切りは行いません。ただし、大口が売り抜けた場合そこが天井である可能性もあるので、他の要因(注目度、業績、株価推移等)を鑑みて総合的に考える必要があります。

この辺りの判断は非常に難しく、経験を積んでその精度を上げていく他ありません。

塩漬け投資法は資金が少ない場合は避けるべき

損切りをせずに、いつか購入した銘柄の株価が上がる事を期待して含み損のまま保有するという「塩漬け投資法」という方法があります。この方法は資金が少ない人にとっては資金を拘束してしまうリスクしかありません。

また、株価が再び上昇するという期待はただの願望でしかなく、裏付けされたデータが無い限り含み損が含み益に変わる可能性は限りなく低いです。

そういう場合は素早く損切りをして、これから株価が上昇しそうな銘柄に投資した方が良いでしょう。

逆に、他の銘柄に投資できるほど資金に余裕がある場合は、塩漬け投資法はかなり有効な投資手法です。ただし、明らかに高値で株を買ってしまった場合はどちらにしろ損切りをすべきです。

損切りをした後が最も重要

損切りという行為自体は悪い事では無く、相場に長年居続けていれば誰でも経験するものです。大切なのは、損切りを行った後の行動です。

  • なぜ損切りを行ったのか
  • 自分の予想との乖離はどのくらいか
  • 自分の予想が異なった原因は何か
  • 損切りは自分のルール通りに実行できたか
  • 今後損切りを行わない様にするために

などなど、考えることは山ほどあります。これらを1つ1つしっかりと行っていく事で、株式投資で利益を積み重ねる行動ができるようになります。

何度も言いますが、損切りという行動は自分自身の考えをアップデートしてくれる行動であり、リアルタイムに相場に沿った行動ができる様になります。

こうした1つ1つの行動を振り返り反省することで、次の取引に活かしていく事が株式投資で成功する要素の1つだと思います。

これまで損切りという行動を軽く見ていた方は、今日から損切りに対する考え方を変えていきましょう!

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