本記事は個人投資家さんへのインタビュー第1弾です。
今回インタビューに応えて下さったのは兼業投資家であるカナメ(@kaname300)さん。過去の失敗談をベースに、資産を急増させることに成功したその秘訣についてご紹介します。
目次
株式投資を始めたのは3年前
ー この度はインタビュー依頼をご快諾いただきありがとうございます!簡単に自己紹介お願いします。
「20代兼業投資家のカナメ(@kaname300)といいます。グロース株集中投資のスタイルをメインに資産増を目標にしています。」
Q. 現時点でのパフォーマンス
ー 現時点でのパフォーマンスを教えてください
「今年は80万からスタートして現在240万なので年初来パフォ+300%です。」
ー +250%というとかなりのパフォーマンス…!
聞くところによると、カナメさんは昔株式投資をしていた時期があるとか。そもそもなぜ株式に興味を持ったのか聞いてみました。
Q. 株式投資に興味を持ったきっかけ
ー カナメさんは昔、一度株式投資をしていた経験があるということですが、株式投資に興味を持ったきっかけは何でしょうか?
「株式投資への興味を持ったのは3年くらい前です。何で始めたかはほとんど覚えてませんが、『お金が増えたらいいな〜』って思って始めたのがきっかけでした。その後大きく資産を減らすことになるとも知らずに…(笑)」
100万以上負けたからこそ学んだ反省点
そんなカナメさんが1度、株式投資をやめたのはある失敗があったからだそう。株式投資で失敗を経験しない人はいないですが、どのように失敗してそこから何を学んだかが重要です。
Q. 3年前の失敗について
ー 当時、どのような失敗をしたか簡単に教えてください。
「3年ほど前に余剰資金ではじめましたが知識も付けずにボコボコにされて退場しました。当時の取引銘柄を見ると、材料が少し出た小型株を、その強弱もわからず成買してたような記憶があります。」
ー ふむふむ。
「ファンダメンタルズも知らず、話題後乗りをしていました。ソースはTwitterで、今見るとわけもわからない人勧める銘柄を買っていました。
イナゴ投資家の典型的な負け方、ですね(笑)」
ー 初期の頃はやりがちなのですごく分かります。儲かると「株って簡単だ!」と錯覚してしまいがちですよね。
「もう1つは、少しの利益で利確し、大きな損で損切りする、よくあるパターンの負け方を繰り返していました。人の薦めでしか買わないから、利確も損切りも握力が全くなかったです。」
ー ちなみに、具体的な銘柄とかあればお聞きしたいのですが。また、どのあたりで気付いてやり方を変えたのでしょうか?
「当時で言うと代表的なのがサンバイオですね。手を出したのが運良く暴落後だったのですが、暴落後に手を出してる時点でなんとも初心者的というか。笑」
ー バイオは初心者には難しいセクターの代表例ですね。ちなみにどのくらい負けたのでしょうか…?
「ろくに利益を出せず、損切りが積み重なって140万くらい負けました。」
ー 元手にもよりますが、結構大きめの金額ですね…!そこからどのようにして勝てるようになったのでしょうか?
「勝ち方に気づいたきっかけは、半年何もせずに持ち続けた株が一番利益を出していることに気づいたことです。その頃は、以前のような軽い気持ちで買って軽い気持ちで売るのは止めて、ちゃんと企業を調べて、意味を持って投資するようにしていました。」
「結局購入して数日というレベルの投資は、かなり投機的だったと気づいたんです。自分にとっては長い数日でも、その間に企業の何が変わるのかといえば、実は何も変わっていない。ファンダメンタルに基づいた中期投資に活路を見いだしました。」
ー なるほど、それである程度上手くいくようになったという事ですね
「あれを上手くいったと言えるか怪しいところはありますが、利確と損切りの感覚は掴めて今でも生かせています。よく初心者のやってしまいがちな行動として、含み損の塩漬けが代表的ですけど、僕の場合損失を持った時の握力が本当に弱かったことが大きな負けの原因でした。」
「正直今でもあまり自信が無いのですが、同じような少しの含み損でも精神的に負担を感じ損切りしてしまう負け方をしている方がいれば、迷った時に一度踏ん張ってみるのも一つの手段だとお伝えしたいです」
損小利大という言葉がありますが、一辺倒に下がってきたから損切り!という行動は逆に資産をじわじわ減らす原因にもなりかねないという危険性がわかりました。とても勉強になります。
高パフォーマンスを出せるようになった秘訣
カナメさんが現在高パフォーマンスを投資で出せているのは、この失敗があってからこそだと思います。
握力が弱いと、損切りを何度も重ねる事で大きな損失になるのは僕自身も体験したので良く分かります。実際株取引をやっていると「あ、この方法はダメだな」ってなんとなく分かってきますよね。
ただ、どうやれば良いパフォーマンスを出せるのか始めたばかりの人は分からないことが多いと思います。
そこで、カナメさんに高パフォーマンスが出せるような投資の秘訣についてお聞きしてみました。
Q. 今年の高パフォーマンスについて
ー もう少し詳しくお聞きしたいのですが、カナメさんは一体どのようにして高パフォーマンスを出しているのでしょうか!?
「いわゆるグロース株集中投資への切り替えが理由でした。それまでは先述した通りの中長期投資で、10銘柄程度にPFを分けて投資していたのですが、1つ1つの小さな動きや材料を追いきれなかったりして指数に勝てなかったんです。当時平行してやっていた積立NISAの方がパフォーマンスが全然良くて、これなら全資金ETFで良いんじゃ・・と感じ始めました。でも株式投資が好きなので続けたくて、それでせっかく個別株投資するなら、退場覚悟で大きく張ろうぜ、と思い始めたのです。それが、今年の5月頃(笑)コロナ相場に乗れていない焦りもありましたね。」
「集中投資は一歩間違えば一瞬で退場になるので全くお勧めはできません。ただ、ある程度のリスク管理もした上でやります。選定のルールを作って、1個でも不安があれば大きくは張りません。全ての項目に合格した強気投資ができる銘柄に資産の半分〜全部を振り切る投資法に切り替えました。」
ー 具体的にはどういった銘柄を選別しているのでしょうか?
「僕の場合は『世間が認識している銘柄の価値』に対して『自分の認識している銘柄の価値』の相違を感じた企業に投資することにしました。集中投資は勇気が要るのでなんとなく投資を避けられるし、多少の含み損にも動じずに済むので僕には一番向いていました。」
「これは余談ですが、実は80万の資産は含み益ベースで一時450万になっています。この時は全資金を信用二階建てですららネットに入れていました。(笑)」
ー 450万円!なぜすららねっとに投資を決めたのでしょうか?
「①テーマ性 ②財務健全性 ③売上げの成長率 ④営業利益率の改善率
この4点から選びました。」
ー 4つのポイントがあったという事ですね
「①のテーマ性は『withコロナ』x『国策(教育ICT・ギガスクール構想)』の組み合わせてチョイスしました。」
「②の財務健全性はそのままですね。いわゆるバランスシートに対する評価です。無借金の健全経営で、自己資本比率も80%近くて言うことなしでした。こういう部分に不安があると、どこかで大きな資金抜けが発生するイメージがあるからです。」
「③の売上げの成長率は僕がすごく気にするところです。グロース株の最低条件ですから、一番大事にしているかも。かぶたんさんやバフェットコードさんなんかで簡単に調べられますから、投資先を検討するときにここが伸び続けていることを確認することは大切だと思います。」
「④営業利益率の改善率は、グロース株が、安定した収益構造の企業に移管する過程で大切なことだと思います。要するに最終的に売上げをどのくらい利益にする力を持っていて、それを実現に向けて実行できているのだろうか。というところに注目しています。すららネットの場合、営業利益率はどんどん改善していってます。これに関してはバフェットコードさんの財務情報から四半期単独の推移をみるのがお勧めです。」
ー まさにリスクの少ない成長株という感じです…!
「ただ、④の営業利益改善は成長途中の会社だと、ここが期毎にガタガタ変わってしまうのであまり参考になりません。そういう場合は粗利率を見れば、将来どのくらいの営業利益率を目指す妥当性があるのか、を想像できます。成長途中は粗利率を見て、地盤固めの最中は営業利益率をみるイメージですね。」
ー 勉強になります。
「すららネットに関してはこの4点が最高によかったんです。先が想像できるので、大きくレバレッジをかけてもいいと思えるくらいでした。」
「むしろここまで確信があって張れなかったら後悔する、と思って無茶な貼り方をしているので、あてがはずれて退場することになったら笑ってやってください。笑」
銘柄探しのコツは「差別化を生み出すこと」
ー 株をやり始めたばかりだと、こういった世間と自分との間で認識ギャップのある銘柄を見つけるのに結構苦労すると思うのですが、銘柄探しの方法でコツ等はありますか?
「僕も未だに苦労してます(笑)探す時間があまりないし、それが正解か確認するのにファンダメンタルズメインだと少なくとも半年くらいはかかるので、そもそも今の判断が本当にあっているのかは、未来になってみないとわかりません。でも、とにかく決算短信を読むことだと思います。気になることはIRに電話してでも聞くこと。そのくらい、投資してる会社のオタクになって初めて、他の投資家と差別化が図れると思います。」
ー 情報の優位性を獲得するには、自分から情報を取りに行く事が大事ですね
「最近はSNSなどでたくさんの情報があふれていてノイズのような情報があるので、自分の判断の大切さを身にしみて感じます。」
利益確定を検討する大切さ
ー 色々と詳しくお話して下さりありがとうございました、とても勉強になりました。最後に、読者の方に伝えたい事、アドバイス等ありましたらお願いします。
「失敗談として、80万が450万になる上昇体験が初めてでテンションが上がりすぎてしまい、利確せず持ち越して、その後頂点からの落下を食らって結局300万になりました。今思えば利確の大切さに関する記事や格言はたくさん見てきましたが、いざ自分の身になると欲深くなってしまったのが原因です。特にストップ高銘柄を獲得できた時などは、是非とも利確を検討に入れましょう。笑」
ー 株式投資あるあるですね笑
「個人的な意見ですが、ボリンジャーバンド+3σの意識だけは絶対にした方がいいと思います。ここを抜ける銘柄は奇跡だと思います。当時僕は、すららネットが4590円になったとき、ボリンジャーバンドを見ていながら、ここまで来たら青天井だぜ!とか都合の良いことを思っていました。過去に戻って殴りに行きたいですが、機械的な利確ラインを決めるのは本当に大切です。」
ー 実際に他の銘柄でも実践できそうなアドバイスですね!ありがとうございます。
「個別株では、今でもすららネットに関しては投資を続けています。日々自分の気になるグロース株や材料を探しています。
年内500万という無茶な目標を立てて日々収支公開をしているので、良かったらTwitterで仲良くして下さると嬉しい限りです。」
謝辞
カナメ(@kaname300)さん、インタビューありがとうございました。個人投資家として非常に成熟されたお考えを持っており、インタビューさせて頂いている最中も非常に勉強になりました。この場を借りて厚く感謝を申し上げます。
僕自身もすららネットに関しては個人的に調査してみましたが、追い風が吹いていてとてもよい企業だと思いました。決算も良かったです(少し決算跨ぎさせていただきました笑)。
カナメさんの企業分析は非常に深く、リスクの少ない集中投資をされているなと感じました。よく分散投資がリスクを減らすといいますが、分散投資をしている人は、深く分析して集中投資をするという投資も検討にいれてみると新しい視点が広がるかもしれません。
投資はトライアンドエラーの繰り返しです。本記事が株式投資をする際の参考になれば幸いです。

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